2016年10月1日土曜日

WAM Sym.39

此のところ、暑かったり寒かったり。寒暖差のジェットコースターはホンモノのそれよりも身体に堪える。とは言え、ジェットコースターには生まれてから此の方、3回とは乗っていないが。

う~ん、なかなかプリアンプが帰って来ません。C200xは前にも書いたが非常に優れたアンプではあるもののやや派手めの音が七味の好みには少しだけ合わない。EQでどうにでもなるし、どうにでもできる自信はある。カーヴを崩したくないわけではない。別にEQカーヴを弄ったからといって前のカーヴが再現できないわけではないしボタン一つ、とはいかないまでも簡単にカーヴのデータは保存できる。ただただそのズクがない。
なんだかそのモチベーションが、ない。湧かない。起こらない。自信はあるがカーヴ決めは結構面倒なんである。バークレイⅡ導入後のシステムに合わせた今のカーヴに落ち着くまでには機器のセッティングの見直しも含めて約半年を費やした。それこそ自信作。決定版。ようやく見えた理想の音という頂きまであとわずか。
で、燃え尽きた。もう当分はEQのホイールは回したくない。

そんなこんなで、どうしても音楽を聴く機会は少ない。せっかくの秋だというのに・・・。
そんな中、モーツァルトの交響曲第39番がトレイに載ることが多い、というかこればっかり聴いている。仕事をしていても旋律が頭を駆け巡るほど。セル、クリップスにクレンペラーとどれも良い。最近はムラヴィンスキーとマリナーがお気に入り。
この曲については聴きどころはたくさんあるが、七味は緊張感ある厳しい序奏から一転、優美な主題が現れるところにすっかり痺れてしまう。いわばギャップ萌え、である。
クリップスは徹頭徹尾、それこそ頭から尻尾まで美しい。とくに序奏のあとの主題はとっても気品に溢れている。録音もよいが、なんといってもオケのチョイスがいいよね。
ふと思い出して引っ張り出してみたのがトスカニーニ/NBCのもの。48年8Hスタジオ。もちろんモノラル録音。40・41とのカップリング。録音は50年の40番には敵わないがよく言われるような全くのデッドな響きでもない。41番は45・46年の録音だがカーネギーホールということもあってホールトーンも適切に収められている。
トスカニーニのモーツァルトはあんまり人気がないようだけれど七味にはどストライクの演奏。魅力はなんといっても前へ前へと進む推進力と適度に締まった気品ある格調の高さと歌謡性のバランスのとれた演奏、だろうか。七味はよく音楽が動くとか、流れるといった言い方をするが、「進む」と言った場合は強い意志によって音楽を運んでいる様を指してます。第3楽章メヌエットと終楽章は音楽の運びがやや硬いものの、リズムのエッジの利かせかたは古楽スタイルにちょっと通じるものがある。


BMG BVCC 9912

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