2017年10月22日日曜日

Toscanini Conducts Wagner

台風の接近で本日は雨模様。我が家はトタン屋根なので雨が降ると途端にバックグラウンドノイズが増えてしまう。
こんな日は、出掛けずに音楽と読書に限る。
夕方、妻の帰宅を待って一緒に投票に出掛けた。上越市は市長選もあって、投票用紙が4枚も。投票箱、間違えそうになった。

最近はメンゲルベルクやらトスカニーニやらモノラル音源を聴くことが多い。EQの導入以前は特定の帯域が膨らんだり、ゴチャゴチャとうるさく聴こえていた。EQ導入以降、左右のバランスが良くなったおかげで音像がふんわりと中央に浮かび、左右前後にわずかに拡がりをもって聴こえるようになり随分と聴きやすくなったと思う。
以来、モノラル録音もあまり抵抗なく聴けるようになった。こちらが考えている以上に情報量は多いと見た。トスカニーニのブラームスなどは内声部が結構聴こえて聴いて楽しい。
出来る事なら中央にスピーカーを1本立てての完全なモノラル再生に挑戦したいところ。聞いた話だと、えもいわれぬ音だとか。だがいろいろ制約もあって難しいところ。もちろん、モノラル音源の時はアンプのセレクターをモノラルにするのはデフォですが。

メンゲルベルクのマーラーの交響曲第4番は39年のライヴ録音。耽美という感じではなく濃密感がハンパではない。テンポを1楽章冒頭からグイグイと動かしてくる。まるでマラソンランナーが勝負駆け引きにスピードを上げたり落としたりして揺さぶりをかけてスタミナを削っていく感じに似て、聴き手を疲弊させてくる。ちょっとおっかない演奏。
録音は年代相応。シュリシュリとしたノイズが入るものの聴くに十分。

最近、特に気になっているのがトスカニーニ。なんでも今年は生誕150年・没後60年にあたるらしく、トスカニーニを特集した雑誌も出た。
トスカニーニのディスクはCDでベトとブラの全集、そのほか数枚。LPでは海と合唱付き、ワーグナーがあるくらい。
この中からワーグナーを。
このLPは83年再発の輸入盤。随分と昔に中古で買ったものだが折に触れて針を通すことが多い。
勿論モノラル録音だが後発のCDで同じ音源と思われるものと聴き比べても音質はこちらが良い。
当時の貧弱な装置で聴いていた時はステレオかと思ったくらい。疑似ステレオ盤かとも思ったが、そんな感じはない。それでも音像がわずかながら左右によく広がっており、かなりの好録音。カーネギーでの録音だからだろう。
トスカニーニの演奏は明晰でエネルギッシュに良く歌う。ヴェルディ的といっても良い。直情的なところが七味的は好きだ。
それにしてもエネルギーの放射が凄い。すべてを白日のもとに晒すような強靭な意志というかエネルギー、それに身体を貫かれる感じがいつもする。
これにやられちゃうんだろう。きっと。

RCA VL 46018

KAWADE夢ムック  トスカニーニ


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